門が開けてある月極駐車場の意味とは?

ある知人の紹介で最近知り合った人からの相談を受けた。

「門が開いている月極駐車場が引っ越ししたマンションの近くにあった。夜に友人が遊びに来たので、誰にもわからないだろうと考え無断駐車をしてしまった。1度やってしまうと、なんだか自分がすごく得した気持ちになってしまい、止められなくなった。でも、ある日警告を受け落ち込んでしまった。そこでふと考えたのは、無断駐車されたくないのであれば、月極駐車場の門を閉め誰も入れなくするのが本来の筋ではないだろうか?」

う〜ん、これってどうなんだろうねえ。

まず、無断駐車と呼ぶんだけどね、これって正確には、私有地への不法侵入、及び車両放置という、看板に営業種目が月極駐車場と明記されていれば、威力妨害という罪で、正確には、刑法第234条威力妨害罪という立派な法律違反となり、しかも刑法ですよ。

刑事訴訟法という法律には、事件の被害者が捜査機関に対して犯罪の申告をし、処罰を求める意思表示を告訴と呼び、刑事訴訟法第230条に記載されております。被害者ではない第三者が犯罪の申告をし、処罰を求める意思表示を告発と呼び、刑事訴訟法第239条に記載されております。

刑事訴訟法242条には、告訴や告発を受けた司法警察員は、申告に基づき捜査をする義務が発生します。

一般の事件とは少し違い、無断駐車をした時に写真撮影されてしまえば、一目見れば、目撃証言などを必要とするまでもなく立証されてしまうことがほぼ確定します。

「誰も見てないだろう」と勝手に錯覚してしまい、何度も不法侵入を繰り返すと、都度撮影されるわけですので、何枚も証拠写真が存在してしまいますので、自分の首を自分で絞めるような行為でしかありません。

なぜならば、月極駐車場のオーナーとか、管理会社は被害に遭う都度、無断駐車した車両に必ず張り紙をしないといけないという決まりはないからです。

月極駐車場のゲートがあるとかないとか、門が開いていたからつい不法侵入しました〜というのは、犯罪行為を犯した言い訳にはなりません。

境界線は1度でも超えてしまえば、そこでジ・エンドとなるわけですが、わざわざ何度も繰り返すなんて、そこまでいけば警察でも悪質だとしか思われなくなってしまいます。

ただ、世の中はお金がすべてだったりします。

月極駐車場の看板に、罰金1万円とか書いてあれば、自分で支払い、その時に無断駐車した日付や罰金と但し書きに書いた領収証をもらえば、告訴はまずされません。

だって、罰金と称してお金を受け取ってしまうと、相手もグレーゾーンですので、告訴の手続きできないと考えられますので、安心できます。

安心を手に入れた後で、別の離れたところにでも引っ越しすればよいと思います。

看板に無断駐車すれば1万円頂戴します〜とかって書いてあれば、「看板を見て、民法第526条に基づく、契約書を交わさない緊急契約をしたつもりでしたので、最初から1万円を支払うつもりで駐車場内に車を駐車しました」と言えば問題にはならないと考えられます。

問題は、罰金とかが看板に記載されてない時くらいだと思いますよ、そうお答えしておきました。